目次過ちを改めざることこれを過ちという
曰く言いがたし
飢えては食を選ばず
移れば変わる世の習い
馬の耳に念仏
運は天にあり
縁は異なもの
起きて半畳寝て一畳
鬼も十八番茶も出花
溺れる者は藁をも掴む
思い立ったが吉日
思うこと言わねば腹ふくる
女三人寄れば姦しい
女は三界に家なし
蛙の子は蛙
蛙の面に水
隠すより現る
稼ぐに追いつく貧乏なし
火中の栗を拾う
勝つも負けるも時の運
枯れ木も山の賑わい
間然するところなし
肝胆相照らす
堪忍は一生の宝
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
来るものは拒まず
窮すれば通ず
口は禍の門
暮れぬ先の提灯
怪我の功名
逆鱗に触る
賢者は中道を取る
捲土重来
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蛙の面に水
（かえるのつらにみず）
到底太刀打ちはできなかった。意見をしても、都合の悪いことは聞こえないふりをした。
「新しい服を着たらいいでしょう」
八十歳を越えた母親に、娘は強い口調で言った。物持ちがいいというのか、昔買った服をいつまでもとってある。
それは服に限らなかった。食べ物についても同じだった。腐ったものや干からびたものがたいていどこかに置いてあった。なぜ捨てないのかと叱責すれば、まだ食べられると言い張った。
それに類することは他にもあった。娘はいちいち意見した。考え方がおかしいとか、感謝が足りないとか、直したいことが沢山あった。
それは今に始まったことではなかった。ずっと娘は同じことを言い続けてきた。しかし効果はなかった。
「こんなのもう着られないでしょう」
娘の声が一段と高まった。しかし蛙の面に水、それに動じる気配は全く無かった。
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蛙の面に水 蛙に水をひっかけても平気でいる。どんな仕打ちにあっても、何とも感じないで、平気でいるたとえ。
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